言語は、顧客の購買判断に影響することがあります。CSA Researchが2020年に29か国の8,709人を対象に実施した調査では、オンライン購入者の76%が、自分の言語で情報を得られる商品を好むと回答しました。
例えば、次のような電話を考えてみてください。
- クレジットカードの案内電話を受けた顧客が、地元の方言で年会費について尋ねる。
- 会話の途中で英語に切り替え、ポイントやキャッシュバックの条件を質問する。
- 最後に、詳細を確認するため、翌日の午後に担当者から折り返してほしいと伝える。
営業チームにとって、これは単に「電話が完了した」という以上の意味があります。顧客は関心を示し、具体的な質問をしたうえで、次の連絡を希望しています。
ただし、次の担当者に通話結果だけが渡されれば、その機会を逃しかねません。担当者には、どのカードについて話したか、何を回答する必要があるか、いつ連絡する約束をしたかが必要です。
見過ごされがちな課題:Voice Agentが言語の切り替えに苦労する場面
アジア太平洋地域や中東、中南米、アフリカ、複数言語が使われる欧米の都市など、世界の顧客は一つの言語だけで決まった台本どおりに話すとは限りません。会話の中で地域の方言、国際的なビジネス用語、地元の表現を自然に使い分けます。これがコードスイッチングです。
複数言語を話せる人間の担当者なら、言葉の切り替えを追い、なじみのない用語を確認できます。一方、一部の旧式システムや単一言語向けの音声システムでは、言語や担当チームをまたいで会話を続ける際に、次のような課題が生じることがあります。
- 単一言語の制約: 一つの言語向けに設定されたシステムでは、言語の切り替えを誤認識したり、顧客に最初から話し直してもらったりすることがあります。
- 文脈の欠落: 個々の言葉を認識できても、顧客がどのカードや保険のどの条件について尋ねているのかを見失う場合があります。
- 不十分な引き継ぎ: 会話の詳細が次の担当者に届かなければ、顧客は同じ質問を繰り返すことになりかねません。

現代のVoice AIは会話から次のアクションをどうつなぐか
複雑な会話を測定可能な営業機会につなげるには、企業向けVoice AIに単なる翻訳以上の役割が求められます。会話の内容を理解し、適切な次の業務へつなぐことです。
Dyna.Ai Voice Agent が主要な業務で会話の流れをどう変えられるかを見てみましょう。
1. 営業・成長:顧客の関心を次につなぐ
例えば、Voice Agentが条件を満たす顧客に、承認済みのカードを案内します。顧客が年会費や特典について複数の言語で尋ねた場合、Agentは承認済みの商品情報を使って回答し、関心を記録できます。ワークフローの設定と権限が許す場合は、合意した折り返しをCRMに記録することもできます。
文脈が重要な理由: この仮の会話では、引き継ぎ先の担当者に、話題になったカード、年会費と特典に関する質問、そして「翌日の午後」という約束の時間が届きます。商品の詳細はまだ確定していません。担当者は定型的な売り込みから始める代わりに、顧客の質問の続きを話せます。
2. カスタマーサービス:問い合わせを前に進める
請求内容の不一致について電話する顧客は、自分の言葉で問題を説明できます。設定されたワークフローと権限に応じて、Agentは関連情報を確認し、対応可能な問い合わせを支援するか、それまでに把握した文脈とともに専門担当者へ引き継げます。
3. 債権回収・リスク:明確で丁寧な次のステップ
支払いに関する連絡では、分かりやすい説明が重要です。Agentは承認された選択肢を案内し、支払いの約束を記録できます。設定と権限が許す場合は、その結果をフォローアップ担当のチームやシステムに渡せます。
導入事例:債権回収の業務効率が3倍に
シンガポールの大手デジタル銀行は、既存の電話システムにDyna.Ai Voice Agentを接続し、多言語での債権回収の初回連絡に活用しました。Voice Agentが繰り返し発生する初回連絡と会話結果の記録を担い、判断やフォローアップが必要な案件は銀行の担当者が引き続き対応しました。
この銀行は、債権回収の業務効率が3倍になり、1時間あたり1,000件を超える架電が可能になったと報告しています。この導入では、英語、シングリッシュ、中国語(マンダリン)の間でのコードスイッチングや、さまざまなアクセントに対応しています。
対応言語数の先へ:企業の選定担当者が確認したいこと
対応言語の一覧は出発点です。実際の顧客が使う言語、アクセント、業務用語の組み合わせを、システムがどの程度扱えるかを確認する必要があります。
次のような会話やワークフロー上の課題を見てみましょう。
| 会話上の課題 | 実際の業務で起こりうるリスク | ワークフローで確認すること |
| 文の途中での言語切り替え(母語と国際的なビジネス用語の混用など) | 会話の状態を失う、用語を誤認識する、言語を選び直すよう求める。 | 一つの混合言語の通話で、対象のカード、顧客の質問、希望する回答言語、次に許可されたアクションを保持できるか。 |
| 方言やアクセントの違い(地域の話し方と標準的な話し方の違いなど) | 固定的な音声モデルが自然な発音や地域ごとの言い回しを理解できない。 | 地域特有の表現や標準的でない文法でも、正しい意図を把握できるか。 |
| 会話中の訂正(「ローンではなく、別の口座のことです」など) | 最初に認識した意図に固執し、顧客の訂正を反映しない。 | 次の回答や許可されたアクションに、訂正後の口座が使われるか。 |
| システム間の連携(顧客の意図をCRMや勘定系システムに連携する場合など) | 通話から得た情報が音声ログにとどまり、後続業務に使えない。 | 設定と権限が許す場合、結果が適切なシステムまたはフォローアップ担当者に届くか。 |
顧客との一つひとつの会話を次につなげる
言語の壁によって、関心を持つ顧客との商談機会を失うべきではありません。
Dyna.Ai Voice Agent は、複数の言語が混在する会話に対応し、顧客の意図を捉えて次のステップへ文脈を渡せます。適切なワークフローと権限のもとで、営業・サービスチームは必要な情報を踏まえて会話を続けられます。
👉 デモを予約する:多言語での問い合わせを記録し、次の担当者へ引き継ぐ流れをご覧ください。
